犬のしつけと犬の訓練は違います

誤解されがちですが、犬のしつけと犬の訓練は違います。犬の訓練というのは、ひたすら物事の動作を教えることです。別の言葉では犬の調教も同じ意味合いになります。

訓練が必要なのは職業犬です。人間を認めようと認めまいと・・可愛かろうがなかろうが決まった仕事の動作ができればそれで良いのですし、それをさせることが目的でその犬を人間が飼育してきたわけです。

だから職業犬に対してはオヤツを使おうが、しつけグッズで嫌悪刺激を与えて訓練しようが、結果が全てなわけです。ですのでプロのトレーナーたちは、ひたすらそういう手法を追求し使い続けるわけです。そして悪いことにその犬のしつけ手法を家庭犬のしつけにまで押し付けようとします。なぜなら表面上の結果が早く出るので、飼い主は納得して料金を払うからです。だから犬をしつけるビジネスが成り立ちます。

しかし、では一般家庭の飼い主さんが同じ方法を使って結果が出るでしょうか。もちろんオヤツがある時やしつけグッズによる効果を行使している時は、言う事を聞きます。でもオヤツがないと全然言う事を聞きません。

なぜでしょう・・それは本当の主従関係が作られていないからです。時間がかかっても物を使った訓練ではなく、リーダーシップを見せ続け主従関係と信頼関係を深めることこそが犬のしつけなのです。その関係が出来ればオヤツもチョークチェーンも要らないのです。

犬のしつけは結果が出るまで時間がかかります。子犬ならなおさらです。しかし犬をしつけしているのに結果が出ないとどうしても焦ってしまったり不安になるために、安易な犬のしつけ訓練法に頼ろうとしてしまいます。でも最後はやっぱり犬の本質を知って飼い主さん自身が精神的に成長しないと、犬のしつけは成功しないのです。